5年生の社会のスタートでは、「日本の国土と世界の国々」の学習があります。皆さんはどのように学習を始めていますか。そこで今回は、定着させなければならない「日本の国土と世界の国々」の知識を、謎解きでやってみるという授業の提案です。これから授業を行う方の叩き台にしていただけたらと思います。
目次
「日本の国土と世界の国々」の謎を解き明かせ
今回は、「日本の国土と世界の国々」についてです。
クイズ①は、
「世界の6大陸とは。また、世界の3つの海洋とは。世界遺産や名物、名所がある国とその名前3つを答えよ。」
世界の6大陸は、
「ユーラシア大陸」
「アフリカ大陸」
「オーストラリア大陸」
「北アメリカ大陸」
「南アメリカ大陸」
「南極大陸」
の6つです。
3つの海洋は、
「太平洋」
「大西洋」
「インド洋」
です。
世界遺産がある国とその名前3つは、例えば、
「エジプト:ピラミッド」

「フランス:ベルサイユ宮殿」

「中国:万里の長城」
「ペルー:マチュピチュ」
「オーストラリア:カンガルー」
「アメリカ:自由の女神」
「南アフリカ:喜望峰」
「ブラジル:コルコバードの丘」

のうちの3つです。
クイズ②は、
「日本の領土(国がもつ陸地)はどこからどこまでか。また日本のある場所とは」
です。
「南鳥島:東のはし」

から
「与那国島:西のはし」

まで。
「沖ノ鳥島:南のはし」

から
「択捉島:北のはし」

までになります。
日本のある場所は、
「東経140度」
「北緯35度」
です。ここではまだ「地球儀」を使っての学習はしていないので、言葉と数字を教科書から見つけて書けていれば正解になります。後ほど地球儀を使って確認していきます。
クイズ③は、
「日本の領土内で、外国との問題に巻き込まれている島と、その相手国3つとは。問題が起きる原因とは。」
です。
日本の領土内で、外国との問題に巻き込まれている島とその相手国は、
「北方領土:ロシア」

「竹島:韓国」

「尖閣諸島:中国」

です。
問題が起きる原因は、
「領土になれば、漁業や海底にある資源の開発をその国が自由に行えるため」
です。
どの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
この授業の解説のあと、「地球儀」を使って「緯度」「経度」「距離(地球1周40000kmを地球1周分とったテープを16等分して一区切り2500kmとして測る)」を解説します。
その後、友だちやグループのメンバーで、
「『緯度』と『経度』を伝えてどこの国か当てるクイズ」
を行います。
(例)クイズ「北緯35度西経90度」=答え「アメリカ」
「国土の気候と地形の特色」の謎を解き明かせ
今回は、「国土の気候と地形の特色」についての謎解きです。
クイズ①は、
「日本では春はどの方位から訪れるか。また、季節の来る時期が違う、国土における理由とは。」
です。
日本の春は、
「南から訪れる」
です。これは桜の開花時期を見るとわかります。

日本の中で気候が変わることの国土における理由は、
「日本列島が南北に長い」
からです。南と北では緯度に大きな違いがあります。
(小笠原諸島北緯26°知床北緯43°)
この違いにより同じ時期でも気温に違いが生じます。
クイズ②は、
「 日本の国土の中で、地形の一番多くをしめるのは何か。日本の中で違う国土でも気候が同じ(例 知床と奥日光)ことの地形における理由とは。」
です。
日本の国土の中で、地形の一番多くをしめるのは、
「山地」です。
日本の中で違う国土でも気候が同じ(例 知床と奥日光)ことの地形における理由は、
「その地域が、標高の高い山地にあるか低い平野にあるか」
という違いがあるからです。
(標高は100m上がると、気温は約0.6℃下がります)
この違いにより南北で緯度が違っても、似たような気温になることがあります。
知床(北緯43°)と栃木県奥日光(北緯37°)
知床(標高100m北緯43°)と栃木県宇都宮市(標高100m北緯36°)の平均気温の違いは7℃
知床(標高100m)と奥日光(標高1300m)=標高差は知床の13倍
同じ緯度なら、奥日光は知床より0.6℃×13=7.8℃低い
栃木県宇都宮市(標高100m)の3月の平均気温7℃。ここから7.8℃を引くと、約0℃
そのため知床と奥日光の平均気温がほとんど同じになります。

クイズ③は、
「日本の夏から秋にかけての気候の特徴2つとは。また、日本の夏と冬の気候の違いはなぜ起きるか。」
です。
日本の夏から秋にかけての気候の特徴2つは、
「梅雨(北海道以外)」
と
「台風」
です。

日本の夏と冬の気候の違いは、
「季節によって国土にふく季節風と、国土の中央に連なる山地の影響によって、夏は太平洋側で雨が多く降り、日本海側でかわいた晴天の日が続く。」

「冬は日本海側で雪が多く降り、太平洋側ではかわいた晴天の日が続く。」


こちらもどの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回取り上げた問題は、テストで出題を確認したものばかりですので、押さえなければいけないポイントになると思います。しかし、教師が講義形式で授業を行っても子どもも飽きてしまいます。「自分から資料や教科書に向き合い、答えを見つけて正解して喜びを味わい自分の知識とする」ことができる「謎解き」の授業をぜひやってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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