5年生の社会では、「自然災害とともに生きる」の学習があります。皆さんはどのように学習を進めていますか。そこで今回は、定着させなければならない「自然災害とともに生きる」の知識を、謎解きでやってみるという授業の提案です。これから授業を行う方の叩き台にしていただけたらと思います。
「小学生、5年生の社会「くらしと情報を変える情報通信技術」の授業の流れは謎解きで!実際に行った授業を紹介します!」
の続きになります。
目次
「自然災害とともに生きる」の謎を解き明かせ その1
今回は、「地震」についての謎解きです。
クイズ①は、
「日本の地震災害の中で、大きな地震災害4つとは。また、起きた順に並びかえよ。」
です。
答えは、
「1923年 関東大震災」
「1948年 福井県 福井地震」
「1995年 兵庫県 阪神・淡路大震災」
「2011年 福島・宮城・岩手県 東日本大震災」です。

クイズ②は、
「大きな地震が発生する仕組みとは。大きな地震を感知して避難することを伝える仕組みと内容、その発信者とは。」
です。
大きな地震が発生する仕組みは、
「それぞれのプレートがおし合い、たまった力によって、岩石の層がわれたり、ずれたりしたときに地震が発生する」
です。

避難することを伝える仕組みは、
「緊急地震速報」
です。その内容は、
「地震が起きる」→
「地震計が最初の揺れを感知」→
「大きな揺れの伝わる時間や震度を予測し、気象庁に伝える」→
「緊急地震速報で放送局やインターネットの会社、消防庁や市町村に伝える」→
「テレビやラジオ、インターネットや防災無線で表示される」
です。発信者は、
「気象庁」
です。

クイズ③は、
「地震の揺れに対する市町村の対策の名前と、内容を2つ答えよ。」
です。
市町村の対策の名前は、
「公共事業」
です。
地震に対する公共事業の一つ目は、
「学校を地震の揺れに強くする改修工事」
です。

地震に対する公共事業の二つ目は、
「新幹線の線路の柱を地震の揺れに強くする改修工事」
です。

この他にも、
「水、電気、ガスも揺れに強くする工事」
も行っています。
どの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
「自然災害とともに生きる」の謎を解き明かせ その2
今回は、「津波・雪害・風水害・火山災害」についての謎解きです。

クイズ①は、
「津波に対する市町村の避難に対する対策を1つと公共事業を3つ答えよ。」
です。
市町村の津波に対する対策は、
「ハザードマップの作成」
です。

津波に対する公共事業の一つ目は、
「津波や川の氾濫をせきとめる防潮堤の建設」
です。
津波に対する公共事業の二つ目は、
「津波から避難する避難タワーの建設」
です。

津波に対する公共事業の三つ目は、
「住宅地の道路を整備して建物と建物の間をあける」
です。
津波に対する公共事業の四つ目は、
「土もりをして土地のかさ上げをする」
の3つになります。

クイズ②は、
「日本の地震以外の自然災害の中で、死者が出る大きな災害の種類3つとは。また、日本ではどの種類の災害がもっとも多いか。」
です。
死者が出る大きな災害の種類一つ目は、
「雪害」
です。

死者が出る大きな災害の種類二つ目は、
「風水害」
です。

死者が出る大きな災害の種類三つ目は、
「火山災害」
です。

日本でもっとも多い災害は、
「風水害」
です。
クイズ③は、
「大きな災害の種類3つに対する地方自治体の対策とは。また、これらの災害から被害を減らすための人々の意識や、これまでの災害を忘れないようにするための取り組みとは。」
です。
「雪害」に対する対策は、
「なだれ防止柵」
です。

「風水害」に対する対策は、
「崩れた土砂をせき止める『砂防ダム』」

「大雨のときに川の水を地下に取り込んで水量を調節する放水路」

です。
「火山災害」に対する対策は、
「全国の火山を監視する」(気象庁)

です。
これらの災害から被害を減らすための人々の意識は、
「減災の意識」です。
防災への意識を日頃から高めることで、自然災害が発生しても被害をできるだけ減らせるようにする取り組みのことです。
これまでの災害を忘れないようにするための取り組みの一つ目は、
「津波の歴史を伝える劇を行う」(岩手県大船渡市)
や、
これまでの災害を忘れないようにするための取り組みの二つ目は、
「噴火による被害の様子を伝えるために遺跡を残す」(長崎県南島原市の小学校の校舎)
こちらもどの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回取り上げた問題は、テストで出題を確認したものばかりですので、押さえなければいけないポイントになると思います。しかし、教師が講義形式で授業を行っても子どもも飽きてしまいます。「自分から資料や教科書に向き合い、答えを見つけて正解して喜びを味わい自分の知識とする」ことができる「謎解き」の授業をぜひやってみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
「5年生の社会「森林とともに生きる」の授業の流れは謎解きで!実際に行った授業を紹介します!」