5年生の社会では、「日本の工業生産と貿易・運輸」の学習があります。皆さんはどのように学習を進めていますか。そこで今回は、定着させなければならない「日本の工業生産と貿易・運輸」の知識を、謎解きでやってみるという授業の提案です。これから授業を行う方の叩き台にしていただけたらと思います。
目次
「日本の工業生産と貿易・運輸」の謎を解き明かせ その1
今回は、「日本の工業生産と貿易」についての謎解きです。
クイズ①は、
「 国と国との間で品物を売り買いすることを何というか。長い間日本から外国へ売り出されているもの2つとは。また、長い間外国から多く買っているものと、そのわけは。」
です。
1つ目の答えは、
「貿易」です。
2つ目の答えは、
「輸出1=機械類」
「輸出2=自動車」

「輸入1=原油」
「輸出2=液化ガス」

です。これらを長い間外国から輸入しているわけは、
「原油や液化ガスは、国内で得ることが難しいから」
です。
クイズ②は、
「日本がより多く品物の売り買いをしている国2つとは。また、日本との売り買いの中で見られるその2つの国の違いとは。」
です。
1つ目は、
「中国とアメリカ」
です。

2つ目は、
「中国とは輸入が大きく上回っていて、アメリカとは輸出が上回っている」
です。
クイズ③は、
「工業製品は大きく分けて何種類に分かれるか。またその種類すべてと、製品を一つずつを答えよ。国内の生産額が一番多いのはどの種類の工業か。」
です。
1つ目は、
「機械工業・化学工業・金属工業・食料品工業・せんい工業・(その他の工業)」
の5つ(6つ)
です。

2つ目は、
機械工業=自動車・ICチップ・産業用ロボット・デジタルカメラ
化学工業=石けん・のり・薬
金属工業=はさみ・スプーン・ネジ
食料品工業=パン・チーズ・レトルトカレー
せんい工業=衣料品・毛糸・タオル
その他の工業=サランラップ・ガラスコップ・トイレットペーパー
です。
どの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
「日本の工業生産と貿易・運輸」の謎を解き明かせ その2
今回は、「日本の工業生産と貿易・運輸」についての謎解きです。
クイズ①は、
「日本の貿易の特徴とその名前とは。そのような貿易にしなければならない理由とは。」
です。
「特徴=原材料を輸入して、工業製品に加工して輸出する貿易。資源の少ない国で行われることが多い。」
です。この貿易の名前を、
「加工貿易」
と言います。
2つ目の答えは、
「日本が天然資源に恵まれていないため」
です。

クイズ②は、
「日本の工業がさかんな地域の中で、工業生産額が1位と2位の工業地帯とは。その工業地帯を含めて工業がさかんな地域をまとめてなんと言うか。工業地帯が海沿いにできる理由とは。」
です。
工業生産額1位と2位の工業地帯は、
「中京工業地帯」と「京浜工業地帯」
です。
これらの工業地帯をまとめて、
「太平洋ベルト」
と言います。

海沿いに工業地帯ができる理由は、
「製鉄所や石油化学コンビナートは、広い工業用地をもち、原材料や製品の輸送に便利な海沿いに作られているから」
です。

クイズ③は、
「工業製品の運送方法を4つ答えよ。その4つの輸送方法のそれぞれの良さとは。貿易額が一番多い輸送方法はどれか。」
です。
運送方法の1つ目は、
「コンテナ船」

2つ目は、
「貨物用の航空機」

3つ目は、
「トラック」

4つ目は、
「貨物列車」

です。
「コンテナ船」のメリットは、
「一度に大量の荷物を運ぶことができる。輸送にかかる費用をおさえることができる」です。
デメリットは、
「航空機より時間がかかる」
です。
「航空機」のメリットは、
「小型の荷物や鮮度を保ちたい食料品を短時間で運べる」
です。
デメリットは、
「費用がかかる」
です。
「トラック」のメリットは、
「荷物の積み込みがしやすい。道路が通っていれば、出発地から目的地まで直接運べる」
です。
デメリットは、
「道路が混むと遅れる」
です。
「コンテナ船」のメリットは、
「決められた時間通りに運べる。二酸化炭素の排出量が少なく、環境にやさしい」
です。
デメリットは、
「線路がしかれた場所にしか運べない」
です。
こちらもどの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回取り上げた問題は、テストで出題を確認したものばかりですので、押さえなければいけないポイントになると思います。しかし、教師が講義形式で授業を行っても子どもも飽きてしまいます。「自分から資料や教科書に向き合い、答えを見つけて正解して喜びを味わい自分の知識とする」ことができる「謎解き」の授業をぜひやってみてはいかがでしょうか。
「小学生、5年生の社会「日本の工業生産と貿易・運輸」の授業の流れは謎解きで!実際に行った授業を紹介します!その2」
最後までお読みいただきありがとうございました。