小学生の理科の中で、中・高学年の授業って大変ですよね。授業の流れや準備物、予備実験とやらなければいけないことがいっぱいです。そんな中で今回は4年生の理科「雨水のゆくえ 蒸発」の授業について紹介します。これから授業を行おうと考えている方の叩き台にしていただけたら幸いです。
「小学生、4年生の理科「雨水のゆくえ 染み込み」の授業の流れはこれ!実際に行った授業を紹介します!」
の続きになります。
目次
「雨水のゆくえ 蒸発」その1 問題定義
前回、「雨水はグランドに染み込む」ということを実験で確認しました。今回は、降った雨水は空気中に出ていくのかを調べます。
前回子どもたちの中から、「雨水は空気中に出て行く」という意見があったので、
「雨水は空気中にでていくのでしょうか。」
と子どもたちに問います。予想をノートに書かせます。
「出て行く」26人
「出て行かない」4人
でした。実験の方法を考えます。今回は子どもたちでも方法を考えられると思い、
「実験の方法を考えよう。」
と伝えました。出てきた実験方法は以下の通りです。
A「透明のコップに水を入れ、水の位置に線を書き、水が減るかどうか調べる」

B「透明のコップに水を入れ、ラップでふたをして、ラップに水滴がつくか調べる」

C「透明のコップに水を入れ、折り紙でふたをして、折り紙に水滴がつくか調べる」
D「水をまいた地面に透明の容器を置き、容器に水滴がつくか調べる」

です。自分が選んだ実験方法をノートに書かせました。
「雨水のゆくえ」その2 雨水のゆくえを予想を確かめる
「雨水は空気中に出ていくのだろうか」
について予想を確かめる実験をしていきます。それぞれの実験に必要なものを用意し、日なたに実験セットを置いていきます。日を空けて実験の結果を見ます。
(結果)
A「透明のコップに水を入れ、水の位置に線を書き、水が減るかどうか調べる」
→水は減った

B「透明のコップに水を入れ、ラップでふたをして、ラップに水滴がつくか調べる」
→ラップに水滴がついた

C「透明のコップに水を入れ、折り紙でふたをして、折り紙に水滴がつくか調べる」→折り紙に水滴はつかなかった
D「水をまいた地面に透明の容器を置き、容器に水滴がつくか調べる」
→容器に水滴は少しついた

でした。
これらの結果から、
「雨水は空気中に出て行く」
ということがわかりました。結果を元にまとめました。
「雨水は空気中に出て行く」
「雨水が空気中に出て行くことを『蒸発』という」
「空気中の目に見えない雨水を『水蒸気』という」
です。CとDで結果がはっきりと出なかった理由を説明しました。
C「透明のコップに水を入れ、折り紙でふたをして、折り紙に水滴がつくか調べる」→折り紙に水滴はつかなかった
は、折り紙が水滴を吸収してしまい、その後乾いたため水滴の後が見られなかったため
D「水をまいた地面に透明の容器を置き、容器に水滴がつくか調べる」
→容器に水滴は少しついた
は、日陰に容器を置いてしまったためたくさんの水の蒸発が起きなかったため
確認としてNHK for Schoolの
「じょう発する水」
の動画を見て知識の定着を図りました。
まとめ
いかがだったでしょうか。中・高学年の理科は準備に時間がかかります。そんな準備に必要な時間をこのサイトで少しでも減らせることができたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。