小学生、4年生の理科「電池のはたらき」の授業の流れはこれ!実際に行った授業を紹介します!

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小学生の理科の中で、中・高学年の授業って大変ですよね。授業の流れや準備物、予備実験とやらなければいけないことがいっぱいです。そんな中で今回は4年生の理科「電池のはたらき」の授業について紹介します。これから授業を行おうと考えている方の叩き台にしていただけたら幸いです。

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目次

「電池のはたらき」その1 問題定義

電池の向きが電気の流れる向きにどのように関係するのかを調べるきっかけのため、まず、

「電池で走る車を走らせてみましょう」

と伝えました。組み立てる前にすべてのパーツに名前を書かせました。どんなに小さなパーツも必ず書かせます。後で落としたときにすぐに誰のものかわかるためです。

組み立ては教師と一緒に行います。というのも、最近の子どもたちは「プラモデル」にふれる機会が少ないせいか説明書を見て自分で組み立てられません。そのため事前に説明書を読んで組み立て方を理解しておき、最初からゆっくり一緒に組み立てていきます。

組み立て終わったら電池を渡します。このとき、電池の向きについては教師側から知らせません。すると走らせようとしても「前に進まない」という子が出てきます。そこでも教えずに自分で考えさせます。逆走してしまう子の中に「電池の向きを変える」子が出てきます。するとあっという間にそのやり方が広がっていきます。あとはそのまま1時間好きなように走らせます

逆走に気づいた点で学習に入りたいところですが、ここで学習に入ろうとしても子どもたちは学習には入れません。なぜなら、「遊びたい」からです。「遊びたい」と思っているうちは学習させようとしても車を触ってしまい、それを注意しての繰り返しになってしまいます。ここは学習の機会ではありますがぐっとこらえ、遊び飽きるまで遊ばせます

 

「電池のはたらき」その2  逆走から電流の向きを知る

 

第2時では、「電流に向きはあるのか」について学習します。授業の始めに「車が逆走してしまった子がいた」ことを確認します。そこで発問です。

「なぜ車は逆走してしまったのだろうか」

と問います。子どもたちからは、

「電気の流れが反対だったから」

という意見が出ます。そこで、

「電気の流れに向きがあるのだろうか」

と伝え主発問を黒板に書きます。主発問は、

「かん電池の向きを変えると、電流の向きはかわるのだろうか。」

です。ノートに「予想」を書かせます。出てきた「予想」は、

A「電池の向きを変えると、電流の向きも変わる」

B「電池の向きを変えても、電流の向きは変わらない」

でした。なぜBが出てきたかと言うと、電池をそのままに、回路を組み替えて逆走を直した子がいたためです。

自分の予想に当たるところで挙手してもらいました。

A:27人B:3人でした。

「実験」の方法を確認します。

1 電池、扇風機、検流計、スイッチを回路につなぎます

2 検流計の使い方を教えます。

※針のふれた側が電流の向きになること

※電池に直接つないではいけないこと

※5Aからスイッチを入れること

3 電池の向きを変えることで、検流計のはりがどちらにふれるかを見る

 

大日本図書の教科書より

 

実験の結果は以下の通りです。

「始めに右にふれていた針が、電池の向きを変えると、左にふれた」

 

大日本図書の教科書より
大日本図書の教科書より

「扇風機の羽が電池の向きを変えると逆向きに回った」

 

大日本図書の教科書より

 

これらの結果から、

電池の向きを変えると、電流の向きは変わる

ということがわかりました。まとめをノートに書かせました。

確認としてNHK for Schoolの

電池の向きで電流は…

の動画を見て知識の定着を図りました。

まとめ

 

いかがだったでしょうか。中・高学年の理科は準備に時間がかかります。そんな準備に必要な時間をこのサイトで少しでも減らせることができたら幸いです。

「小学生、4年生の理科「電池のはたらき」の授業の流れはこれ!実際に行った授業を紹介します!その2」

最後までお読みいただきありがとうございました。

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