皆さんは社会の「米づくりのさかんな地域」の授業をどのように行っていますか。今回は定着させなければならない「米づくりのさかんな地域」の知識を、謎解きでやってみるという授業の提案です。これから授業を行う方の叩き台にしていただけたらと思います。
小学生、5年生社会のスタートは「5円玉」の授業で行おう!その準備物や進め方を紹介します!
の続きになります。
目次
「米づくりのさかんな地域」の謎を解き明かせ その1 お米の種類や南魚沼の地形や気候の特徴を知る
授業の第1時では、「農業」の中の「米作り」について知りたいことをノートに書かせることから始まります。私のクラスでは、以下のようなことが出ました。
「芽はいつでるのだろう。」
「いつ米作りは始まったのだろう。」
「米は何日くらいでできるのだろう。」
「どうやって白米にするのだろう。」
「害虫の駆除はどうしているのだろう。」
「米作りの工夫とは。」
です。
「これらの疑問を解決するのはもちろん、これら以外のことも学習してほしいので、今回は謎解きで学習していこう。」
と伝え学習を始めていきます。
今回の謎解きは、「南魚沼の地形や気候」についてです。
クイズ①は、
「日本国内で30万t以上生産されているお米の種類を上位3つ答えよ」
です。
これは資料を見れば簡単ですね。
1位 コシヒカリ
2位 ひとめぼれ
3位 ヒノヒカリ
です。教科書によっては順位が変わることもあるので教科書にそって選べればいいと思います。
クイズ②は
「南魚沼市で米づくりがさかんな理由を、地形の特徴から2つ述べよ」
です。
地形の1つ目の答えは、「山と山の間に盆地が広がっている」
地形の2つ目の答えは、「盆地の真ん中を川が流れている」です。

クイズ②は、クイズ③
「南魚沼市で米づくりがさかんな理由を、気候の特徴について4つ述べよ」
です。

この問題は、グラフの証拠となる月の気温や降水量の証拠を示しながら答える問題にします。そのため、グラフの読み方について先に授業をします。
(グラフの読み方)
1 何のグラフですか。答え(南魚沼の1年の平均気温と平均降水量)
2 縦軸は何を表していますか。答え(左 気温 右 降水量)
3 横軸は何を表していますか。答え(何月)
4 1月の棒グラフは何を表していますか。答え(降水量 370ml)
5 8月の折れ線グラフは何を表していますか。答え(気温 25℃)
ここまでを授業前に全員で確認してから問題に入ります。
気候の1つ目の答えは、「冬に北西から吹いてくる季節風によって、雪の降る日が多くなる。」
気候の2つ目の答えは、「2mも積もる雪が土の中のばいきんをなくしてくれる。」
気候の3つ目の答えは、「春になって流れ出る豊かな雪解け水は、米づくりに適している。」
気候の4つ目の答えは、「夏はむし暑く、昼と夜の気温の差が大きい気候によって、あまみのあるおいしい米が育つ。」
です。
です。この問題は、グラフの証拠となる月の気温や降水量の証拠を示しながら答える問題にします。そのため、グラフの読み方について先に授業をします。
どの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
「米づくりのさかんな地域」の謎を解き明かせ その2 「米づくりの1年間を知る」
続いて、「米づくりの1年間」についての謎解きです。
クイズ①は、
「① 4月、5月に米作りで行われることと、そのときに使われる機械とは。5月におもに行われる「肥料をまく」以外の内容をくわしく説明せよ」
です。1つ目の答えは、
4月「種まき」「苗作り」
5月「田おこし」「しろかき」

2つ目の答えは、5月の「田おこし」「しろかき」の時期に使われる「トラクター」です。

「田おこし」・・・肥料をまいた土をトラクターでほり起こし耕す
「しろかき」・・・水をはった水田の土をトラクターでかきまぜながら平らにする
です。
クイズ②は、
「6月、7月に米作りでおもに行われることと、そのときに使われる機械とは。田んぼに水をはる理由2つとは。」
です。1つ目の答えは、
6月「田植え」
7月「水の管理」「除草」「肥料をまく」「農薬をまく」
です。

2つ目の答えは、「田植え機」です。

3つ目の答えは、
「気温の変化や強風から稲を守ってくれるから」
「雑草の成長もおさえてくれるから」
です。
クイズ③は、
「8月、9月に米作りでおもに行われることと、そのときに使われる機械とは。人の体によい農薬の名前とそれを使う理由を2つ述べよ。」
です。1つ目の答えは、
8月「水の管理」「肥料をまく」「農薬をまく」
9月「稲刈り」
です。

2つ目の答えは、9月の稲刈りの時期に使われる機械は「コンバイン」です。

3つ目の答えは、
「玄米黒酢」
です。
理由は、
「害虫の発生を防いでくれる」
「黒酢は栄養分が豊かで、稲の成長を助けてくれる」
です。
これもどの問題から取り掛かっても構いません。また、25分と時間を区切って行うことも同じです。時間が終わったら、子どもたちに発表してもらいながら解説をつけて答え合わせをしていきます。答えとイラストをノートにまとめて授業は完了です。
確認としてNHK for Schoolの
「米づくりの機械化」
「農薬を使う理由」
の動画を見て知識の定着を図りました。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回取り上げた問題は、テストで出題を確認したものばかりですので、押さえなければいけないポイントになると思います。しかし、教師が講義形式で授業を行っても子どもも飽きてしまいます。「自分から資料や教科書に向き合い、答えを見つけて正解して喜びを味わい自分の知識とする」ことができる「謎解き」の授業をぜひやってみてはいかがでしょうか。次回は、「米づくりのさかんな地域その2」について紹介します。
「小学生、5年生「米づくりのさかんな地域」の授業展開は「謎解き」で!実際に行った授業を紹介します!その2」
最後までお読みいただきありがとうございました。