5年生の社会では、「自動車づくりにはげむ人々」の学習があります。皆さんはどのように学習を進めていますか。そこで今回は、自動車づくりにはげむ人々」の中で、実際に行った授業の流れを紹介します。これから授業を行おうと考えている方の参考になれば幸いです。
目次
「自動車づくりにはげむ人々」の学習のスタートとは「工業の種類」で問う
5年生では、「工業生産を支える人々」の学習で「自動車づくり」について取り上げて学習していきます。授業前に教室前にスクリーンとパソコンを用意しておくと便利です。「工業」についてまずは質問します。
「工業とはどんな仕事でしょうか。」
子どもたちにの意見をノートに書かせ発表させます。意見を聞いた後説明をします。
自然の原料に人力や機械力を加え、商品価値のある生産物を製造する産業。コトバンクより
「工業は6つに分かれます。どんな種類があるのでしょうか。」
ここもノートに考えを書かせます。
軽工業と重工業(近年は重化学工業)に2大別し,前者には食品工業,紙パルプ工業,繊維工業など,後者には金属工業,機械工業,化学工業などが含められる。コトバンクより
「工業製品にはどんなものがあるのでしょう。」と問い、考えをノートに書かせます。ここで「統計キッズ」というサイトから「工業キッズ」をクリックし、「日本の工業」をクリックし、教室前のスクリーンに提示します。スクリーンに提示されるものが「工業製品」のヒントになります。

次のページをクリックすると、どんな製品がどんな工業なのかがわかりやすく示されています。



「自動車づくりにはげむ人々」の学習その2 「工業の割合」と「世界ランキング」を問う
次に、「どの工業がどのくらいの割合だと思いますか」
と問います。予想をノートに書かせます。予想を発表させたら、ここも、「統計キッズ」の割合のページを開いて示します。「食料」と「繊維」が少なくなっていることに気づかせます。

「なぜ『食料』と『繊維』が少なくなってしまったのでしょうか。」
と問います。ノートに考えを書かせます。「繊維」は中国がほぼ独占してしまっています。(2018年)
「食品」はアメリカの企業が2、3、5、7、8位に入っています。日本の企業は14位に入っています。(2014年)
どちらも外国の方が盛んなことがわかります。
次に、
「では、昔に比べて割合が多くなった『金属』『化学』『機械』工業の日本の世界ランキングはどのくらいでしょうか。」
と問います。予想をノートに書かせます。
「金属工業」は日本の企業が2位と9位に入っています。驚くのは中国で、3、4、6、7、8、10位に入っています。(2015年)
「鉄鋼業界の世界ランキング:再編が加速、新日鉄やJFEは欧米や中国に勝てるのか」より
「化学工業」は日本の企業が9位に入っています。(2017年)
「化学企業のグローバル・トップ50が発表【2018年版】 – Chem-Station」より
「機械工業」の「自動車工業」は「トヨタ自動車」が世界2位です。(2018年)
「食品」や「繊維」は落ちていますが、「金属」「化学」「機械」は日本が世界の上位に入っています。子どもたちからは、「おー。」や「すげー。」という声が聞こえました。そこで、
「世界2位になっている自動車工業の秘密を調べよう。」
と声をかけて本題の学習に入っていくことにしました。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は、「工業」の学習を始めるにあたり、日本の工業の世界での位置を知り、そこから興味をもたせ学習をすすめていくという流れになっています。この後、工場での仕事や、輸出の方法などを学習していくという流れになります。これから「工業」の授業を始めようと考えている方の参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。