小学生の中学年の体育館の体育、皆さんはどんな活動をさせていますか。体育館で「ドッジボール」もいいですが、少し高度に陸上運動に挑戦させられたらいいですよね。そこで今回おすすめしたいのが、「ジャンプボックス」です。今回はそんな「ジャンプボックス」を実際に授業で行った方法を紹介します。中学年の体育館体育の内容を考えている方の参考にしていただければと思います。
目次
「ジャンプボックス」はこうやろう!その1 準備物とコート
まずは「ジャンプボックス」の準備物について紹介します。「ジャンプボックス」で使う道具は、(1つのコート当たり)
①段ボール(高さ24cm) 2〜3個 学校の中で言いますと、A4の紙が入っている段ボールを2つをつなげておきます。赤い布ガムテープで固定してこれを赤い箱とします。

② 1リットルの牛乳パック(寝かした時の高さ6cm) 2〜3個 1リットルの牛乳パックを2つつなげます。青い布ガムテープで固定してこれを青い箱とします。

です。競技場は以下のようになります。距離は体育館の半分の長さです。スタートして障害物を飛び越します。跳び越す際、障害物を倒してしまったら失敗です。倒さず跳び越えたら成功になります。
このコースを生活班分用意します。これでコートの準備は完了です。
一つのコートに5、6人が同時にプレイすることになります。30人学級の場合、5、6コートほど用意できるといいと思います。
「ジャンプボックス」はこうやろう!その2 ルール
続いてルールについてです。競技者は自分の跳び越せそうな障害物を班のメンバーに伝えます。例えば、
「赤2個黄色1個青2個」
といった感じです。班のメンバーが言われた通りにマットの前に障害物を用意します。障害物の高さが決まったら、好きな助走の距離からスタートします。
ルール1 障害物は必ず上から飛び越えなさなければいけません。
横から跳び越した場合はファールになります。
ルール2 マットには足から着地します。
頭から着地すると怪我ををする危険があるからです。
ルール3 障害物を1つも倒さずに跳び越せたら成功です。
高さを自分で決め、高く跳び越えられる感覚を養うことが目的です。これが高学年の「高跳びや幅跳び」につながってきます。
「ジャンプボックス」はこうやろう!その3 授業の進め方とポイント
準備ができたら授業をポイントに沿って進めていきます。
(押さえたいポイント1) 同じ足で踏み切る
幅跳びでもそうですが、踏み切る足が両足になってしまう子や右左ばらばらになってしまう子がいます。片足でしかも同じ足(利き足)で踏み切ることを教えていきたいです。そのために、授業の始めは子どもたちのやりたいように障害物を置かせます。その中に高い障害物を跳べる子が出てきますので、子どもたちに注目させます。そこで同じ足で踏み切ることがコツであることを紹介します。教師は、踏み切りが上手な子を見つけることが大切になります。
(押さえたいポイント2) 高く飛ぶ
これも幅跳びでもそうですが、障害物を飛び越える際まっすぐ低く飛んでしまう子がいます。こうすると高さが出ず、すぐに地面に落ちてしまいます。なるべく高く飛ぶことを教えていきたいです。そのために、「踏み切り」の指導が終わったら、「低く飛んでいる子」と「高く飛んでいる子」を見つけます。見つけたら子どもたちを集め、二人の子に実際に走ってもらいます。どちらがより高い障害物を跳べているかを見比べて高く飛ぶこともコツであることを紹介します。

(押さえたいポイント3) 足を前に出す
これも幅跳びや高跳びの「はさみ跳び」でもそうですが、障害物を飛び越える際ま足が高く上がらない子がいます。こうすると高さが出ず、すぐに地面に落ちてしまいます。なるべく足を上げて飛ぶことを教えていきたいです。そのために、「足を上げてみる跳び方」と「足を上げない跳び方」を試させます。どちらがより高い障害物を跳べているかを体験することで、「足を上げる」こともコツであることを紹介します。
これらのポイントの指導を授業の時間に行い、ポイントを意識して練習します。最後に記録を取っていくという流れで1時間を組み立てるといいと思います。ポイントが上手にできればいいですが、中学年ですので指導してもできない子はたくさんいます。できないことを前提に楽しんで走ることができればいいと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回は「ジャンプボックス」の主に準備物とルールについて説明しました。簡単なルールで行うことができ、運動量も多く、とにかく楽しくできるので、中学年の体育としてふさわしい教材だと思います。段ボールや牛乳パックの準備は少し大変ですが、子どもたちが1時間ノンストップで動き続けられる教材です。作って損はありません。
中学年の体育で何をしようか考えている方の叩き台になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。