小学生、国語「新出漢字の指導」は子ども先生で!実際に行った指導法を紹介します!

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小学校では1年生から6年生まで毎年新しい漢字を学習します。毎週7〜10文字の漢字を指導していくわけですが、全て教師が指導していくのも大変です。そこで今回は教師が指導しないでできる新出漢字の授業について紹介します。漢字指導で楽して子どもに力をつける方法はないか考えている方の叩き台になれば幸いです。

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目次

新出漢字はこう指導しよう!その1 新出漢字の準備を子どもがする

 

新出漢字を指導する際、最初は先生が読み方や書き順、熟語などを紹介していると思います。しかしそれが中々大変です。100字以上同じことを毎週繰り返すと先生も疲れてしまいます。そこでこの「新出漢字」の紹介を「子ども」にさせてみるようにします。

①新出漢字の割り当てを決めます。私は出席番号順にしました。その週に紹介する漢字が8文字なら1〜8番が漢字当番になります。

②専用の紙を用意します。その紙を先ほど決めた漢字当番の子に配ります。

③漢字当番の子は、ドリルを見ながら書き順を意識してマスに漢字を書きます。書き順の色はドリルに合わせます。上手く字のバランスが取れない子がいます。低学年のうちは鉛筆で薄くお手本の漢字を書いてあげるといいと思います。

 

 

 

④読みがなを書き込みます。

 

 

⑤漢字のポイントや使い方の例を調べさせます。

これで準備は完了です。

 

新出漢字はこう指導しよう!その2 新出漢字を子どもが紹介しよう

 

新出漢字の時間がきたら、書いていた新出漢字の紙を黒板に貼ります。漢字当番の子が1人ずつ前に出て紹介していきます。

 

 

 

紹介の手順は、

①読みがなを読む

当番 「訓読みは『おとこ』です。サンハイ。」

子ども 「おとこ。」

当番 「音読みは『ダン』です。サンハイ。」

子ども 「ダン。」

という感じです。

②熟語を紹介する

当番 「熟語は『男の子』『男子』です。サンハイ。」

子ども「『男の子』『男子』。」

という感じです。

③漢字当番が調べてきたことを紹介する

当番 「3画目が縦なので気をつけてください。」

という感じです。

④書き順を説明する

当番「書き順を紹介します。見ていてください。1に〜い345ろ〜く7です。」(男の場合)

 

 

当番「指を出してください。サンハイ。」

子ども「1に〜い345ろ〜く7。」

この時、前の漢字当番の子の指書きに合わせるように周りの子どもに声を出させ空書きさせます。

当番「少し早くします。サンハイ。」

という形で少しずつスピードを上げていきます。5回目くらいではハイスピードで書かせます。

⑥机に指書きする

 

 

当番「立ちましょう。机に指で2回書き順を声に出しながら書きましょう。3回目は隣同士書けているかテストしてください。」

子ども「1に〜い345ろーく7。」

と声を出しながら机に指書きしていきます。指の腹から音が出るくらい強く書かせます。脳に刷り込むイメージです。2回自分で練習して3回目はお互い見合ってテストします。合格したら座ります。

これで1つの漢字紹介が終わります。これを漢字当番が交代しながら1時間で全ての文字を紹介したら終わりです。

 

 

新出漢字はこう指導しよう!その3 新出漢字は1週間で覚える

 

初日に新出漢字を紹介したら2日目は「書き順」の確認をしていきます。ここからは教師が行います。初日に新出漢字を練習したので、2日目は書き順の確認から入ります。30人学級のクラスの場合、10人ずつチェックしていきます。廊下側の2列10人に空書きの準備をさせます。

 

 

教師が前から書き順を数えます。10人の子の空書きの動きを見て動きが合わない子を見つけます。その子は書き順を間違えているのでもう一度練習させます。これを真ん中の10人、窓側の10人と順番に行います。

待っている間暇になってしまわないよう、順番が来ない列の子たちはドリルに書き込みます。2日目に書き込む内容は、新出漢字の「薄字」の部分です。はみ出さないように丁寧になぞらせます。ここまで10分です。これで2日目の漢字は終了です。

 

 

3日目も書き順の確認を10人ずつ行います。ドリルは薄字のない枠の中に丁寧な字で書き込みます。これも10分で終了します。

 

 

4日目も、書き順の確認をします。つまり、初日から4日連続で書き順の確認をします。これでほとんどの子が書き順を覚えます。ドリルは5日目のテストの練習問題を行います。前日に一度やっておけばほとんどの子が満点を取れます。

 

 

5日目はテストを行います。4日目にテストの問題を見せていいのかと思う方もいらっしゃると思いますが、ここは見せていいです。漢字は満点を取ることで自信をつけさせたい分野です。毎回低い点で苦手意識をつけない方がいいです。漢字の力の確認は期末テストで十分測れます。毎週のテストは「満点を取って当たり前」の状態で自信をもたせていきましょう。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。漢字の指導を最初だけでも子どもに任せることで、教師が楽をでき、しかも紹介した当番の子は印象が残るためその字を覚えやすくなるという利点も生まれます。漢字の指導で何かいい方法はないか考えていた方の叩き台になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

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