小学校の体育でどの学年でも行われている「ベースボール型」種目。例えば、「ティーボール」や「キックベース」などです。皆さんは教える時ルールや用語に困ることはありませんか。野球のルールや用語って中々理解できなくて難しいですよね。ルールを説明しようにもわかりやすくできなかったり、子どもの方が言葉を知っていて混乱したり、なんてことも出てきてしまいますね。そこで今回は、小学校で授業を行うに当たり、野球のルールや用語でこれだけは知っておきたいという言葉を選んでお伝えします。これからの授業の参考にしていただけたらと思います。
目次
小学生のベースボール型授業でこれだけは知っておきたいルールと用語 基本攻撃編
まずは、授業でも使い、子どもたちにもしっかりと覚えさせたいルールと用語についてです。
( ルール ) 野球では、3アウトを取られるまでに3つある塁を進みます。9回攻めると守るを交代で行い、ホームベースをより多く踏んだチームが勝利になります。
野球は攻守交替型(攻撃と守備が毎回入れ替わる)ゲームです。(攻守混合型【バスケットやサッカーなどの攻撃と守備が入り乱れる】)そこで攻撃と守備に分かれてルールと用語を説明していきます。
【 攻撃 】
バッター(打者)・・・バットを持って打つ人 キックベースならボールをける人
バッターボックス・・・バッターが打つために入るラインが引かれたボックス
ホームベース・・・五角形の形をしたベース バッターボックスの横にあり、打った後1周回ってここを踏むと得点が入る
1塁ベース 2塁ベース 3塁ベース・・・バッターが打った後走る四角いベース バッターは右回り(半時計回り)に回り、一つ目から順に1塁、2塁、3塁と呼ぶ
ストライク・・・ピッチャーが投げたボールが、ベースの上を通り、なおかつバッターの膝の高さから胸の高さまでの範囲を通った時に審判にコールされるもの

ボール・・・ピッチャーが投げたボールがストライクの範囲を通らない時に審判にコールされるもの
フォアボール・・・ボールが4回コールされた時に、1塁まで自動で進めること

デッドボール・・・ピッチャーの投げたボールがバッターに当たってしまうこと。フォアボールと同じく一塁まで自動で進むことができる
フェア・・・バッターが打った打球が、1塁ベースと3塁ベースのラインの内側に入ったときにコールされるもの。バッターは1塁に走りランナーは次の塁へ進むために走る。守備はバッターやランナーを進めないよう守るというようにプレーが成立し始まること。
特に難しいのが下の図
打った打球がラインを出てしまっているが、一塁ベースと三塁ベースより奥のフェアゾーンに一度落ちているため、「フェアになった後の打球」という扱いになりフェアになる。これは「一塁ベースと三塁ベースに当たってから外に出て」も同じでフェアになる
ファール・・・バッターが打った打球が一塁ベースと三塁ベースのラインの外側に落ちたときにコールされるもの ストライクが一つ増えもう一度打ち直す 何球ファールしても打ち直せる(バントのファールを除く=バントのファールは2回までは打ち直しできるが、3回目のファールはアウトになる)。

特に難しいのが下の図
一度フェアゾーンに落ちてから外に出ているが、ベースより手前でラインの外に出てしまったため、これは「ファール」になる。ただし、フェアゾーンに落ちたあと、守備がボールが外に出る前に捕ればフェアになるので、バッターはやり直しがなくなり一塁に走らなくてはいけなくなる。
つまり、ベースを超えないでラインの外に出てしまったときは「ファール」。ベースを超えてラインの外に出たときは「フェア」となる。
ヒット・・・バッターが打った打球が守備がいないところにいき、バッターが1塁まで進めること
2塁打 3塁打・・・バッターが打った打球が守備がいないところにいき、バッターが2塁あるいは3塁まで進めること。この時、必ず各ベースを踏んでから次の塁へ移動しなければならない。踏んでいなかった場合はアウトになる
ランナー・・・ヒットや2塁打、3塁打を打ったバッターがそのまま塁に残り、次の塁へ進むために走者になること
アウト・・・バッターが打った打球がゴロ(転がっているボール)の場合、守備が打球を捕り、一塁に送球する。走ってくるバッターより早くベースに届いたとき。また、バッターが打った打球がフライの場合、守備が地面に落とさずに打球をキャッチしたとき。ランナーは守備にタッチされたり、ベースを先に踏まれたりして次の塁へ進めずベンチに戻ること。アウトが3つになると攻撃と守備を交代する
セーフ・・・バッターやランナーが守備にタッチされたり、ベースを先に踏まれたりしないで次の塁へ進めること
ホームラン・・・バッターが打った打球が、フェンスを越えたり、守備のいないところに転がったりして、バッターが1塁からホームベースまで1周すること バッターが一人で1周すれば1点が入る。ランナーがいればランナーの数も含めた点数が入る
バッターのみのホームラン ソロホームラン 1点
ランナーが一人いる時のホームラン ツーランホームラン 2点
ランナーが二人いる時のホームラン スリーランホームラン 3点
ランナーが三人(満塁)いる時のホームラン 満塁ホームラン 4点
小学生のベースボール型授業でこれだけは知っておきたいルールと用語 応用攻撃編
次に、授業では取り扱わなくても、野球を習っている子たちに質問されたときに答えられるように「応用編」のルールと用語を紹介していきます。
ダイヤモンド・・・ホームベースから1塁、2塁、3塁ベースをつないだ正方形の形のこと
→小学生の体育の授業では特に教える必要はない
バント・・・ランナーがいる時に、バッターがランナーを次の塁へ進めるため、バットを振らずにベースの上でとめて構え、ピッチャーのボールをバットに当て、打球を弱くしランナーを進めること バッターはアウトになるつもりで行うため、「送りバント」や「犠牲バント」とも言われる
→小学生の体育の授業では無しにしてよい
スクイズ・・・ランナーが三塁にいる時、三塁ランナーをホームベースに返して1点を狙うため、バッターがバントをすること。ランナーは盗塁のようにピッチャーが投げた瞬間ホームベースへ走り、バッターはボールでもバントをすることでバッターはアウトになる代わりに、三塁ランナーをホームへ入れる
セーフティバント・・・ランナーがいてもいなくてもよい。バッターが「打つぞ」と見せかけて構え、ピッチャーが投げた瞬間バントの構えをしバットに当てて一塁まで走ること。バッターがヒットを狙って行うバント
→上の2つのバントも小学生では無しにしてよい
盗塁・・・ランナーがピッチャーが投げる際に次の塁へ走って進むこと キャッチャーの投げるボールが先に守備に届いてタッチされた場合はアウトになる
→小学生の体育の授業では盗塁は無しにしてよい
リード・・・ランナーが盗塁するためにベースから少しずつ離れること 離れすぎるとピッチャーにボールを自分のいる塁に投げられ、守備にタッチされるとアウトになる
→小学生の体育の授業ではリードは無しにしてよい
内野安打・・・バッターが打った打球がダイヤモンドの周辺に転がった時、ダイヤモンドの周辺の守備の人が打球を捕り一塁に送球するが、バッターの走る速さが送球より速くベースを踏んだ場合にヒットになること
→小学生の体育の授業では、すべて「ヒット」でよい
まとめ
いかがだったでしょうか。「ティーボール」にしても「キックベース」にしても、基本のルールや用語は変わりません。これまで説明してきたことを元に子どもたちのルールを説明したり、ルールを変更したりできればよいと思います。また、下のサイトでは守備についてのルールや用語を説明しています。続けてぜひご覧ください。
小学生、体育「ベースボール型」これだけは知っておきたい基本ルールや用語を覚えよう!守備編
最後までお読みいただきありがとうございました。