小学生、道徳・生徒指導「あいさつってなぜするの?」その答えはズバリこれ!

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「あいさつ」、小学校では必ず出てくるキーワードですね。皆さんはどんな風に指導していますか。よく、「あいさつすると気持ちいいからあいさつをする」なんて子どもたちの意見から出てきますが、気持ちいいものなのになぜ広まらないのでしょう。それは簡単です。あいさつは気持ちいいものではなく、「大変で面倒くさいもの」だからです。その本質に気づかずに「気持ちいい」なんて理由であいさつカードを作り、無理やりあいさつさせてもあいさつは定着しません。今回はそんなあいさつの「意味」について考えてみたいと思います。今後の指導の叩き台にしていただけたらと思います。

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目次

あいさつってなぜするの?その意味を考える①

道徳や学年集会、学校集会、児童集会と様々な場面であいさつの指導は見られます。しかし、子どもたちは納得してあいさつの意味をとらえているのでしょうか。意味もわからず、効果も知らず、ただ「あいさつをしよう」と言われても人は中々動けません。子どもであってもそれは同じです。

そこで私は、学活・道徳の授業で「あいさつの意味」について話し合うことにしています。ではどんな意味が出てきたら子どもたちは納得してあいさつに取り組めるのか、出てきた内容を紹介していきます。

1つ目は、「あいさつは人と心がつながるためにする」ということです。職員室でほとんどの先生が、朝、「おはようございます。」とあいさつを交わします。そんな中、あいさつをしない人は仲が悪い人です。指導方針で揉めているとか、人間としてその人が嫌いだとか理由は様々です。これは子どもの世界でも同じです。あいさつをしなければ関係は疎遠になります。クラスのみんながあいさつをしているクラスは仲が良いですし、

 

 

仲の良い子としかあいさつをしないクラスは関係が希薄なクラスになります。

 

 

そこで道徳の時間に次のような授業を行い、立場をもたせてクラスで話し合いをします。

 

たくまさんのあいさつ

 

ここで主人公が、「自分の性格だから」とあいさつをしないことで、周りの人がどんな気分になるかを想像させることができます。結果、「あいさつはクラスや先生、地域の方と心をつなぐためにする」と押さえることができます。1つ目は、道徳の授業を通してあいさつの意味を確認します。

 

あいさつってなぜするの?その意味を考える②

 

2つ目は、「あいさつは自分を高めるためにする」ということです。私たちはなぜあいさつをするのでしょう。私はそれを「一人の人間として、礼儀やマナーのある人間と周りからみなされるため」だと考えています。つまり、単純に、大きな声ではきはきとあいさつができる人が立派な人であると思うからです。では子どもではどうでしょうか。あいさつができる子とあいさつができない子、どちらが聡明に見えるでしょうか当然、大きな声ではきはきとあいさつができる子ですね。あいさつができる子は、明るくて、親しみやすさを感じます。一方あいさつができない子は、暗くて、距離を置きたくなるような感じを受けます

学力で見ても自分からあいさつができる子の方が学力が高い子が多いと、著書にも書いてありました。それはなぜかと言うと、友達や先生、地域の人にあいさつする時、「もし無視されたらどうしよう。」や「面倒くさいな。」という気持ちが働きます。その気持ちのままあいさつをしなければ、目の前の壁に負けてしまう子になります。一方、そんな気持ちに負けずにあいさつできる子は、壁があっても乗り越えること、挑戦することができる子です。そういう子は、発表でも積極的に挑戦して自分の思いを表現することができ、間違えてももう一度挑戦する気持ちの強さができます。「発表ができるようになるためにはまずあいさつ」という考えは大きく外れてはいないのです。道徳の時間や学活の時間に、そんな話をすることも、「あいさつの意味」を意識する上で有効であると考えます。

 

あいさつってなぜするの?その意味を考える③

 

最後は、「あいさつは地域の人への見方を変えるためにする」ということです。自分の子どもの登校の旗振りをしたり、勤めている学校の登校指導をしたりして思うことは、「登校中のあいさつできていないな。」という感想です。これはPTAからよく挙がる課題でもあります。朝の忙しい中、自分たちの安全のために旗振りの仕事をしてくれている保護者の方に、「あいさつをする」という簡単なことさえできない子が多いのです。これはやはり地域の方たちから見たらイメージの悪いものです。

そこで、学年集会や学校集会で「地域の人の見方」について話をすることも大切であると考えます。特に高学年に意識してもらいたい内容です。高学年が「地域の人から見たその学校のあいさつの姿」であることを自覚し、あいさつに積極的に取り組めば低学年はその姿を見て真似していきます。こうして良い伝統を作っていくことができます。そのためには高学年がまず「あいさつの意味」を理解し、意欲的にあいさつに取り組む必要があります。「先生に怒られるからする」では長くは続きません。「自分たちが学校の代表」であること、自分たちのあいさつを見て地域の方たちが判断することを説明し、意欲的なあいさつにつなげていきたいですね。

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。「あいさつの意味」を意識してあいさつを行うことができれば、「面倒くさくて大変なあいさつ」にも「価値」ができます。その「価値」に向かって行動できる子を育てていくことが大切なのではないでしょうか。ここで紹介した「あいさつの意味」は私の考える「意味」ですので、内容はこの文章を読まれた先生方によって変わってくると思います。どんな「意味」であっても、子どもに説明することに意味があると思います。それぞれが考える「意味」を子どもに話し、「強制的にさせられるあいさつ」から「進んでするあいさつ」ができる子が増えることを望みます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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