小学生、3年生「ありの行列」の話し合いはこれ!実際に行った発問を紹介します!

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小学校3年生の説明文の中に、「ありの行列」があります。皆さんはどのように授業を進めていますか。今回は「ありの行列」を「『問い』を見つけ『答え』を探す話し合い」で行った授業を紹介していきます。これから授業を行おうと考えている方の叩き台にしていただけたらと思います。

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目次

「ありの行列」の授業展開その1 問いを見つける

説明文では、「問い」の段落を見つけ、その「答え」の段落を見つけることで授業を進めて行く方が読む力が高まります。そこで音読が終わり、段落をふったら、子どもたちにこんな発問をします。

「この説明文の問いの段落はどこですか。」

ノートに、「ここが『問い』の段落だ」と思う段落の番号を書かせ、その理由を書かせます。

 

 

「問い」の段落で最後に選ばれた段落は、1段落です。それまでに選ばれた段落は、話し合いで無くしていきました。

1段落を考えた子たちは、

「『ありは、ものがよく見えませんそれなのに、なぜ、ありの行列ができるのでしょうか。』という文章が、読んでいる人に聞いている文章になっている」

という意見でした。。

読者に、「ものが見えないありなのになぜ行列ができるの。」とこれからのお話しに興味をもたせています。2段落で「ウイルソン」の話が始まることを考えると、1段落が「問題定義」になります。

つまり1段落が「問い」の段落になります。

 

 

「ありの行列」の授業展開その2 問いに対する答えを見つける

 

問いが見つかったら、次は答えの段落を探していきます。続いて子どもたちにこんな発問をします。

「この説明文の問いに対する答えの段落はどこですか。」

ノートに、「ここが『答え』の段落だ」と思う段落の番号を書かせ、その理由を書かせます。問いに対する答えと理由が書けたら、自分が答えだと思う段落にネームプレートを貼ります(黒板に出てきた答えの段落を書いておきます)。「答え」の段落で最後に選ばれた段落は、

8段落、9段落です。

 

 

8段落と考えた子たちは、7段落で、「ありの行列ができるわけを知ることができました」とあり、続きとして「地面にこのえきをつけながら帰るのです。」や「えきを地面につけながら歩くのです。」という文章が8段落にあるため、行列ができる理由になっているという意見が出ました。

9段落と考えた子たちは、「このように」が「これまでの説明をまとめている」という意見や、「というわけです。」が「理由になっているから」という意見が出ました。

 

「ありと行列」の授業展開その3 答えを知り知識を高める

 

答えだと思う段落の理由を発表した後は、解を示しました。

1段落の問いに対する答えは、「8段落」と「9段落」です。多くの子どもたちの読み取りでは、「問い」に対する「答え」はこの2つに分かれましたが、両方選んだ子が正解になります。

「8段落」は、「えさを見つけると、道しるべとして地面にこのえきをつけながら帰る」こと、「他のはたらきありたちは、そのにおいをかいで、においにそって歩いていく」ことが、ものが見えないありが行列をつくる理由になっています。

「9段落」は、「このように」や「というわけです」というまとめの言葉を使っています。「このように」は「8段落のこと」を受けています。そして、「においをたどってえさのところへ行ったり巣に帰ったりする」が「8段落」の内容に付け足した内容になっています。これは問いの「なぜありの行列ができるのでしょうか」に対応しているからです。

当然、子どもたちの中からは「ずるい。」などの言葉が出ました。しかし、文章をよく読めばどちらの段落にも答えの内容が含まれていることはわかります。答えは一つという固定観念にとらわれず、文章をよく読むことが大切ということを説明して授業を終えました。

 

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。今回の授業が、音読を行い、段落をふり、その後の説明文における授業の進め方に困っている方の叩き台になれば幸いです。音読の仕方についてもアイデアを求めている場合は下のサイトにて説明しています。こちらも合わせてお読みいただけたら嬉しいです。

「小学生、退屈な音読の授業や宿題を変えよう!自分から進んで読んで楽しく力がつく音読の指導法を紹介します!」

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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