小学生、6年生社会歴史の学習、「安土・桃山時代の3人の武将」の知識の定着は「あなたなら誰の家臣になる?」で!

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皆さんは社会の歴史の授業をどのように行っていますか。今回は定着させなければならない「安土・桃山時代の3人の武将」の知識を、「家臣になるなら誰の家臣?」でやってみるという授業の提案です。これから授業を行う方の叩き台にしていただけたらと思います。

「小学生、6年生社会歴史の学習、「鎌倉幕府・室町時代」は楽しく謎解き学習で!」

 

の続きになります。

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目次

「安土・桃山時代の3人の武将」の知識の定着その1「あなたなら誰の家臣になる?」で問う

 

これまで「謎解き」学習で学習を進めてきましたが、今回は、「立場をもった話し合い活動」で学習を進めていきます。そこで子どもたちには、

あなたが戦国時代の一武将なら、どの殿様の家臣になりますか。(どの武将も途中で死ななかったと仮定して)

と問い学習を進めていきます。なぜこの発問かというと、「家臣になる」ということは、「自分の主人になる」=「すべての判断を委ね命を預ける」ということになります。すると他人事ではなく、自分の将来も関係するためそこまで考えて選ぶことになります。自分の主人選びのため情報を得ることも必要です。資料も意欲的に読み込みます。

一方これが「どの武将が好き?」ですと、完全に第三者になりますので、「自分には関係ないや。」という考えの元選ぶことになります。これだと資料調べもいい加減になってしまいます。

「安土・桃山時代」の世界に浸り、当時の武将の身になって考えてみることで知識の定着をはかりたいためこの発問にします。

まずはノートに自分がどの武将の家臣になりたいか書かせます。ここはまだ知識がないので適当で構いません。次にその証拠となるべく資料を、教科書や資料集の中から探していきます。見つけてもらいたい資料としては、

<織田信長の場合>

 

・冷酷非情な性格

・桶狭間の戦い(少人数での奇襲攻撃で多人数の敵兵を打ち破る) 

・姉川の戦い(戦いに敗れ敗走。家臣に殿を任せ逃げた)

・長篠の戦い(鉄砲を使った戦術で当時戦国最強と言われた武田の騎馬隊を倒す)  

・一向一揆を皆殺しにした

・楽市楽座・・・誰でも自由に商売ができるようにした

・関所を廃止し、人々が自由に行き来できるようにした

・キリスト教の布教を許可し、保護した

 

<豊臣秀吉の場合>

 

・陽気で人懐こく、人たらし。晩年は冷酷残虐

・中国大返し(毛利との合戦を中断し、主君を討った明智を倒すため四国から京都まで10日で移動した)

・山崎の戦い(主君を討った明智を討ち、信長の後継者となった)

・「惣無事令」を出して戦争をやめさせた

・朝鮮に出兵した

 

・太閤検地・・・それまでまちまちだったますや検地尺の大きさを統一し、全国の田畑に役人を送り検地を行なった

 

 

・刀狩り・・・百姓から刀や脇差、槍、鉄砲、弓などをもつことを禁止し差し出させたこと

 

 

<徳川家康の場合>

 

 

・温厚で我慢強い

・関ヶ原の戦い(天下分け目の戦いで石田三成を中心とする西軍を破った)

・天下を取っていた豊臣家を滅亡させた

 

・江戸幕府の基礎を築いた

などの資料が証拠として書かれると良いと思います。

「安土・桃山時代の3人の武将」の知識の定着その2「あなたなら誰の家臣になる?」で話し合う

 

どの武将の家臣になるか選んだら、黒板にネームプレートを貼ります。貼り終わったら、先ほど調べた内容を元にそれぞれの賛成意見を発表してもらいます。すべての賛成意見を聞いたら、一度考える時間を取ります。自分が調べた証拠よりももっと印象に残る証拠が出てきた場合は他の武将に乗り換える子が出てきます。例えば、

・私は信長の家臣になりたいです。理由は、「楽市・楽座」や「鉄砲」など新しいことをどんどん取り入れていて、天下を取れば新しい時代になりそうな気がするからです。

・私は家康の家臣になりたいです。元々の家臣を大切にするなど性格も素晴らしい武将だからです。

などです。

次に、反対意見を出していきます。3つの武将を同時に反対していくと話し合いがまとまらなくなってしまうので、一人ずつ行います。今回は一番賛成が少ない武将(私のクラスでは豊臣秀吉)対残り2人の武将で話し合います。例えば、

・私は秀吉の政策に反対です。自分の欲望のために朝鮮半島に出兵させたのは良くないことだと思うからです。(信長の家臣)

・私も秀吉の政策に反対です。自分の息子に天下を継がせたいために、甥っ子を殺したのは家臣を大事にしない武将になると思うからです。(家康の家臣)

・私は秀吉の政策に賛成です。年をとってからは冷酷になってしまいましたが、若い頃は「刀狩り」や「惣無事令」で無駄な争いを無くそうとしていたからです。

などです。一人ずつの武将について反対意見を行い最後に自分が家臣になりたい武将を決めてネームプレートを置きます。最後に一番人気の高かった武将がそのクラスで一番家臣が多くついた武将になります。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。3人の武将について学習する際、一人ひとり教師が説明していくとどうしても「講義形式」になってしまいます。そこで今回のように「どの武将の家臣になりたいか話し合い」をすることで子どもが進んで資料を読み込み、それを元に自分の考えを発言することができます。自分から発言したり、反対意見を聞いたりして学習することで、よりよく知識を定着させることができる今回の話し合いを、叩き台としていただけたら幸いです。次回は「江戸時代」について紹介していきます。

「小学生、6年生社会歴史の学習、「江戸幕府・江戸時代」の知識の定着は楽しく謎解き学習で!」

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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