小学生、発表が苦手な子に自信をもたせる方法は?発表が苦手な子に自信をもたせられた実践を紹介します!

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「内気」な子はクラスの中に必ずいますよね。そんな子は、学習に一生懸命取り組んでいて素晴らしい考えをもっていても、その考えを自分から広めることができません。そんな「内気」な「じっくり考える」子たちの意見は、時にその学習時間の核心に迫る貴重な発言になることもあります。できればこの子たちにも進んで授業で発表してもらいたいものです。そこで今回は、「内気」な子が授業で自分から進んで発言するための手立てについて紹介します。今後の授業の叩き台にしていただけたらと思います。

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目次

「内気」な子に発言させるための手立てその1 「ノートに考えを書かせ〇をつける」

 

内気な子に自分の考えを発言してもらうためには、「つぶやき」や「挙手→指名」などの教師の発言にすぐに答えさせる授業スタイルは適していません。教師の発問に対してすぐに答えを求めると、「内気」な子と反対の「活発」な子がすぐに反応します。すると授業はその活発な子と教師の問答で進んで行くことになります。すると、「内気」な子は授業に取り残され、ただ聞いているだけの授業になってしまいます。これでは出番がありません。かと言って突然指名されても、ただでさえ前に出られない子が、突然その場で話せるわけがありません。結局立ち上がって黙ってしまいます。最悪の場合は答えられずに泣き出してしまうこともあります。

ではそんな状況にならないようにするためにどんな授業の進め方をすればよいのでしょうか。それは、学習課題、学習問題の後は「ノートに考えを書く」という作業を入れる進め方です。教師の発問の後、一度考えをノートに書かせると、「全員が考えをもつ」時間が作れます。活発な子はすぐに書いて飽きてしまうでしょう。しかし、クラスで学習しているのですから他の作業をさせるなどして待たせます。「内気」な子はここでじっくりと考えてノートに考えを書きます。すると、教師は「机間巡視」をすることで考えを把握することができます。この時に、この「内気」な子たちのノートに大げさに赤丸をつけてあげます。この赤丸をつけられるだけで発表に自信をもてる子が出てきます。「自分の考えが先生に〇をつけられた」と思えばそれを聞いてもらいたいと思いますよね。「内気」な子に発言させるための手立ての一つ目は、「ノートに考えを書かせ、大げさに赤丸をつけて自信をもたせる」です。

 

 

「内気」な子に発言させるための手立てその2 簡単な発問は指名して答えさせる

 

「内気」な子に発言させる手立ての2つ目は、「簡単な発問では内気な子を指名する」です。授業の冒頭で、登場人物を確認したり、段落の番号を確認したり、簡単な用語を確認したりする場面がありますよね。そんな時皆さんはどんな子を指名していますか。意識しないで「挙手している活発な子」を指名していませんか。でもここで「内気」な子を敢えて指名してみます。すると簡単な発問ならほとんどの子が答えられます。内気な子ほど先生の発問を聞いていてしっかりと答えを考えているものです。しかし周りの勢いにおされて挙手できず、「発言したいけれどできない」状態になってしまいます。結果その場では意見を言うことができず、授業が進んで難しい発問の場面で突然指名されて何も発言できないという状況になってしまいます。これでは余計挙手して発言することに抵抗感ができてしまいます。

そこで、簡単な発問なら「内気」な子を敢えて指名します。簡単な発問なので答えられます。しかし、答えられたという経験は積み重なっていきます。この「みんなの前で発言して正解できた」という自信と経験が積み重なって挙手へとつながっていきます。「内気」な子も、始めは指名でも、慣れてくると挙手し始めるようになります。その時褒めてあげればさらに進んで挙手して発言できる姿に近付いていきます。そのため「内気」な子に発言させる手立ての2つ目は、「簡単な発問では内気な子を指名する」になります。

 

 

「内気」な子に発言させるための手立てその3 グループ発言で自信をもたせる

 

 

「内気」な子に発言させるための最後の手立ては、「グループ内で発言させる」です。ノートに考えを書いて赤丸をつけ、簡単な発問で指名して自信をつけさせても、クラス全員の前になるとやはり話せなくなってしまう子はいます。そこで、考えをノートに書き終わったら、生活班で話し合いの形をつくり、一度話し合いを行います。この時間は長くとる必要はありません。5分でいいので班の子に自分の意見を聞いてもらいます。

私のクラスでもこの「グループ発言」の時間をとりました。この「グループ発言」では、グループのメンバーは全員意見を話すことをルールにします。すると、4月の始めは指名しただけで泣き出してしまった子が、国語の学習問題のような難しい発問でも、自分で挙手して発言できるようになりました。後で感想を聞いてみると、「グループで一度話したので話しやすかった。」と答えてくれました。いきなりクラス全員の前だと緊張してしまう子には、一度小さなステップになる「グループ発言」を取り入れると発言しやすくなることがわかりました。そのため「内気」な子に発言させる手立ての3つ目は、「グループ内で発言させる」になります。

 

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。「内気」な子を発言できるようにするには教師の手立てと根気が必要だと私は感じています。しかし、「内気」な子が授業でお客さんになってしまい、巻き込まない授業はとても寂しいですし、一部の子だけが話すクラスの学習はやはり薄っぺらいものです。「内気」な子が進んで発言できるようなクラスを目指している方の参考になればと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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