小学生、低・中学年の「ティーボール」はこんなルールで行おう!クラス全員が活動できる実践を紹介します!守備・審判編

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小学生の低・中学年の「ベースボール型」球技、皆さんはどんな活動をさせていますか。「ベースボ―ル型」球技には、「打つ」「捕る」「投げる」と言った動きを高めることが必要です。さらに中学年からは、「スペース」を意識した活動も必要になります。そこで今回おすすめしたいのが、「ティーボール」です。聞きなれない方もいると思いますが、要は、「止まったボールを打つ野球」バージョンと考えていただければいいと思います。今回はそんな「ティーボール」を実際に授業で行った方法を紹介します。体育の内容を考えている方の参考にしていただければと思います。

「小学生、低・中学年の「ティーボール」はこんなルールで行おう!クラス全員が活動できる実践を紹介します!攻撃編」

 

の続きになります。

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目次

「ティーボール」はこうやろう!その3 ルール 守備側編

守備側は、半円ラインの後ろからスタートになります。

低学年では守備側の子は、打球をキャッチした子の後ろに並びます。つまりゴロであってもフライであっても変わりません。フライをノーバウンドで捕ってもアウトにはならず、一塁のコーンを触る前に並んだところでアウトになります。バッターが1塁のコーンを触る前に全員が並べばアウトになります。寒い時期に行うベースボール型では、このルールにすると守備側の子が常に全員動くことになるので、ベースボール型でありがちな、「打球が来なくて立っているだけで寒い」という状態はなくなります。

列をつくる時、「列が2列になる」または、「まだ並んでいない子がいるのに並んだ状態になった」ということを防ぐため、列に並ぶ子は先頭のボールを持っている子を除いて「前の子の両肩をもつ」ことにします。こうすることで列は2列になりませんし、まだ列についていない子がいれば肩をもたない限り並んだことになりません。審判も判断しやすくなります。

 

中学年では、低学年のように「ベースを踏む前に並んだらアウト」というルールでも十分楽しめますが、一つレベルを上げて、「用意したサークルの中にボールを投げ返す」というルールでも行うことができます。下の図のように、コートの中に4か所のサークルを用意します。

 

 

なぜサークルを用意するのかと言うと、バッターやランナーと守備が接触するのを防ぐためです。

守備はゴロの場合、バッターの打球を捕り、サークルに投げます。サークルには投げる子以外の子がボールを受けるために入ります。ボールを受ける際はキャッチできなくても構いません。手でボールに触れるだけでOKです。ボールを捕った子が直接ボールを持って入ることもできます。バッターが一塁ベースを踏むのが早ければセーフ。サークルにボールが入るのが早ければアウトになります。

 

 

フライが上がった時は野球と同じで地面に落とさずキャッチできればアウトになります。

 

 

ランナーがいる場合には、先の塁のサークルにボールを投げて、サークルにいる子が手でボールを触ればアウトになります。(フォースプレーの場合)

一方、タッチで直接アウトにすることもできます。(タッチの場合)

「ティーボール」はこうやろう!その4チームと審判

 

最後に、チームを作っていきます。チームは男子2、3人、女子2、3人の5人チームにします。30人学級だったら、5人のチームが6チームになります。2つのコートを用意し、3チーム(A,B,C)で1つのコートを使います。2つのチームが対戦(A対B)し、1つのチームが審判(C)になります。

試合は12分で行いますが、5分ハーフで一度笛をふきます。前半の5分でAチームが攻撃します。後半の5分でBチームが攻撃します。5分以内で終わる時はいいのですが、全員が攻撃していないのに時間がきてしまった場合は時間を延長します。そのために少しゆとりの時間を作ります。試合をやっていくにつれ、子どもたちも動きがわかってきますので、スムーズに試合が進められるようになったら、攻撃時間を短くして攻撃回数を増やしたり、総試合時間を伸ばしていったりもできます。

続いて審判についてです。審判はすべて子どもが行います。よく教師が丁寧に全て審判をしているクラスがありますが、ゲームの進行は滞り、子どもたちも育ちません。審判は子どもにやらせれば1年生でも自分たちで進めることができるようになります。どんなゲームでも必ず「子どもが審判をやる」ようにし、サポート役として教師が入るのが適切です。子どもだけで進められるようになると、教師は試合をしながら成績をつけることができるようになります。これもとてもプラスです。

「ティーボール」の審判は、審判チームで行います。審判は、「主審一人」「塁審3人」「得点係一人」に分かれます。位置は以下の通りです。

 

 

審判は旗を持ち、中学年のサークルを使ったゲームなら、サークルの中に入ったボールをキャッチするのが先か、ベースを踏むのが先かを見て判断します。ベースが先なら白い旗をあげ、サークルに先にボールが入ったのなら赤の旗を上げます。

低・中学年の並ぶゲームの場合には、守備側が並ぶのが先か、コーンを触るのが先かを見て判断します。その他にも体にふれてしまった場合や、暴力や暴言なども裁くことになります。

塁審は3人です。ラインの外にボールが出ていないかチェックします。ボールが出てしまった場合はファールになり打ち直しになります。ライン際がもめる原因にもなるので必ず塁審を含めた審判を置きます。

審判の仕事以外の子は、「得点係」を行います。全員が仕事をすることが望ましいです。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。2回にわたって「ティーボール」の行い方について説明してきました。今回は「ティーボール」についての説明でしたが、ルールは同じで、ボールをドッジボールにし、「キックベース」で行うこともできます。

私は始めにルール説明を教室の黒板を使って行い、後は試合をしていく中で、チームでの作戦タイムを取っていきました。試合を重ねるごとに技術の高まりや戦術の高まりを感じることができました。最後には学年で大会を開き、楽しい大会にすることができました。これからどんな球技にしようか考えているかたの叩き台にしていただければ幸いです。

また、野球のルールが詳しくわからない方には、こちらのサイトを読んでいただけるとわかりやすいと思いますので合わせてお読みいただけたらと思います。

「小学生、体育「ベースボール型」これだけは知っておきたい基本ルールや用語を覚えよう!守備編」

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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