小学生、道徳「生命尊重」のジレンマ教材は「ナポレオン」の生き方で話し合う!実際に行った授業を紹介します!

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平成30年度から「道徳」の教科書ができ、教科書の内容を行うことになりました。当然道徳の授業は教科書の内容を行うことになると思いますが、教科書の内容ってジレンマ教材ではないことが多く、授業の盛り上がりを考えると使いづらいと感じませんか。「でも教科書の内容をやらないと。」と考えがちですが、実は教科書の内容は必ずやらなくてはならないわけではありません。教科書の内容でなくても、同じ価値でよりその価値を高められる教材であれば他の教材でもいいのです。

 

では,教科になれば道徳科の授業において教科書を必ず使用するのかといえば,一年間の全ての授業において教科書を使用しなければならないという拘束性はないと思われます。その理由として二つが考えられます。一つは,学校教育法第34条第2項に「前項の教科用図書以外の図書その他の教材で,有益適切なものは,これを使用することができる。」とあり,児童生徒の道徳性を育むことに,より効果がある場合は,教科書以外の教材を活用することが可能であることを明示しています。…

詳しくは以下のサイトをご覧ください。

https://www.mitsumura-tosho.co.jp/tokubetsu_dotoku/column/qa/vol17.html

そこで今回は、「生命尊重」をオリジナル教材で実践してみるという提案です。テーマは「ナポレオン」です。実際に授業で行った内容を紹介します。教科書の内容を進めるだけで大変なのはわかりますが、ジレンマ教材になる題材ですので、「生命尊重」の進め方の叩き台にしていただけたらと思います。

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ジレンマ教材で話し合いその1 ナポレオンの生き方を知る

「ナポレオン」はフランス人の軍人です。まずはナポレオンがどんな人物なのか知ることから始めます。私は大きく拡大した「ナポレオン」の写真を黒板に提示し、「この人物はだれでしょう。」というクイズから始めました。

 

 

様々な答えが返ってきますが、ここは楽しい雰囲気で進めたいので全て笑って受け止めます。続いて、どんなことをした人物なのかを確認します。私は図書室に行き、マンガの人物事典に載っている資料をコピーして配布しました。なるべく見開き1ページくらいで終わるような資料です。一緒に読みながら大切なところに線を引かせました。資料を読み終わった後、出来事を中心に発表してもらいました。出てきた内容は以下のことです。

戦争 イタリア遠征 トラファルガーの海戦 ワーテルローの戦い

戦争で50万人いた兵隊は最後、1万人以下になって退却した

 

 

政治 「ナポレオン法典」の制定=今のフランスの「自由と平等」の基本をつくった

 

 

ナポレオンが起こした戦争で死んだ人は全部で200万人に達した

最後にこの時代の背景を説明しました。「封建社会」であり、お金持ちが貧しい人たちを支配する時代であったということです。そんな貧しい人たちを開放するためにナポレオンは戦争をし、各国に「ナポレオン法典」を広めたかったという思いを紹介しました。

ジレンマ教材で話し合いその2 ナポレオンの生き方に賛成か反対かを問う

 

ナポレオンについて説明が終わったところで、ナポレオンの生き方に賛成か反対かを問いました。ノートに考えを書かせ、書いた子から黒板にネームプレートを置き立場をはっきりさせました。最初の段階は、賛成20人、反対7人でした。

賛成の子たちの意見は、「自由と平等のため」「市民のことを考えている」「戦いの時代だから死者は仕方ない」「貧しい人を救うことができる」という意見でした。

反対の子たちの意見は、「戦いばかりしている」「多くの仲間が死んでいる」「攻め込まれた国は不満」という意見でした。次にお互いに意見を交換してみることにしました。

賛成から反対の子たちへの意見は、「これで封建社会が終わる」「市民のことを考えている」「49万人死んでしまっても仕方ない」「法典のおかげで自由になれた人がいる」という意見が出ました。

反対から賛成の子たちへの意見は、「49万人もの命がなくなった」「外国の人の命もたくさん奪っている」「死ななくていい人も死んでしまった」という意見が出ました。

最後に賛成と反対を聞くと、賛成14人、反対13人になっていました。

 

 

 

ジレンマ教材で話し合いその3 ナポレオンのその後を知り自分の今後の生き方に照らし合わせる

 

最後に、ナポレオンのその後について話をしました。

「多くの国に戦争で勝ち、ナポレオン法典を広めていったこと」

「自分が皇帝に即位したこと」

「負けた国からの抵抗で領土が狭くなっていき、最後は皇帝から降ろされてしまったこと」

「その後ヨーロッパの国々は、ナポレオン以前の封建社会に戻そうとしたが、ナポレオン法典が浸透した人々には受け入れられなくなっていたこと」

「今でも様々な国の法律で、ナポレオン法典が参考にされていること」

などです。子どもたちは、「皇帝にならなければよかった」「市民のためだけに戦えば良かった」「今でも法律の参考にされているのはすごい」という意見が出ました最後に、友達の意見を元にノートに感想を書いてもらいました。「自由と平等のために多くの人の命を失うことはいけない」「戦争は多くの人を不幸にしてしまう。戦争のない自由と平等が一番」などの感想が出ました。命の大切さがまず第一であることを伝え授業を終えました。

 

まとめ

 

いかがだったでしょうか。子どもたちの振り返りを見ると、歴史上の人物を用い、その人物の人生を学ぶことで自分の今後の生き方に生かすということができたのではないかと感じています。道徳の授業で「生命尊重」を取り扱う際、試していただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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